革新的なSASハッカソンの優勝者、AIとアナリティクスを通じて社会課題を解決

消防士の安全確保から肥料リサイクルの探求まで、優勝者はデータを意思決定に変換

SAS初のグローバル・ハッカソンの優勝者が、ビッグデータAIを使用して困難な問題の解決策を提供しました。世界中から集まったチームが、クラウドネイティブSAS® Viya®の高度なアナリティクスやMicrosoft Azure、その他のツールを駆使して、人々の生活を向上させ、ビジネスを強化し、健全な地球環境のための取り組みを推進しました。

アナリティクスのリーディング・カンパニーである米国SAS Institute Inc.(以下 SAS)は、3月中に好奇心旺盛な何百もの人々をオンライン・ハッカソンに集めました。コンペティションでは、さまざまな業界のデータサイエンティスト、テクノロジー愛好家、ビジネスリーダーが、テクノロジーを活用して現実のビジネスや人道上の問題を解決することに挑戦しました。

「Industry」、「Data for Good」、「Startups」の3カテゴリの全体的なグローバル優勝者は、来週オンラインで開催される世界最大級のアナリティクス・カンファレンス、SAS Global Forum 2021で発表されます。

表彰に加え、いくつかのチームは、アイデアを商品化するためのSASとのパートナーシップに招待されます。これらの選ばれたチームは、アプリケーション開発を進めるために、SAS Viya on Azure、専門家のガイダンス、リソースなどについて無償でサポートを受けることができます。

SASのカスタマー・エンゲージメントおよびサポート担当シニアバイスプレジデントであるボブ・メシエ(Bob Messier)は、次のように述べています。「SASは、インスピレーションとイノベーションを与え、社会とビジネスに貢献するためにハッカソンを開始しました。このグローバル・ハッカソンに参加する多様なチームは、100件近くのユニークなユースケースに対応しながら、新しいアイデアを生み出しました。技術者として、私は彼らが使った幅広いアナリティクス・テクノロジーに驚いています。すべてのチームが、その努力と貢献に対して特別な評価と称賛に値します。」

SASは、特定の業界およびテクノロジー・サブカテゴリ別に北南米、アジア太平洋、EMEA(欧州、中東、アフリカ)地域の勝者を発表します。50名以上の専門家による審査を経て各優勝者が選出されました。各勝利チームの詳細とプロジェクトのショートビデオを見るには、SASハッカソンのページでチーム名を検索してください。

地域
●北南米 – NPK4Ever(米国):North Carolina State Universityとスタートアップ企業のPhiniteから構成されるこのチームは、SASアナリティクスを使用して、環境と食糧生産を向上できる堆肥ベースの肥料のリサイクル・モデルを作成しました。このモデルは、米国中の大規模畜産場からの堆肥の供給、その肥料を集約して乾燥させる倉庫、送られてきた肥料を加工する工場を特定しました。このモデルは、カーボン・オフセットのさまざまな価格についても分析しました。
●アジア太平洋 – Nanyang Polytechnic(シンガポール):教授と学生で構成されるこのチームは、パターン認識ニューラル・ネットワークと機械学習を、コンピュータ数値制御機器の音響パターンに適用する、SAS AIを利用したシステムを開発しました。これらの一般的な製造機械に「耳」を持たせることで、工具の摩耗や破損などの異常をリアルタイムに監視、検出し、効率、予知保全、作業者の安全を向上させることができます。
●EMEA – KPMG Austria(オーストリア):ESG(環境、社会、ガバナンス)基準は、投資家が自分の価値観に合った企業を見つける上で役立ちます。SASのパートナーであるKPMGのチームは、CLIMAIDというESGツールの新しいデータ分析機能を作成しました。このツールは、SASの機械学習と自然言語処理を使用してWebデータを分析し、39のカテゴリで企業を採点することで、あらゆるポートフォリオのESGスコアを予測するモデルを構築します。

グローバル・サブインダストリー
●アグテック – NPK4Ever(米国):
前述の説明をご参照ください。
●銀行 – ifb4Sustainability(ドイツ):このチームのPositive Impact Analyzer for Bankingツールは、国連の持続可能な開発目標を達成するための金融セクターの役割を探る上で役立ちます。Analyzerは、SDG指標のスコアを算出するPythonモデルと、SAS Visual Analyticsを搭載したダッシュボードを組み合わせたもので、銀行ポートフォリオの過去、現在、未来の持続可能性パフォーマンスに関するデータを調査、検討することができます。
●エネルギー – everis/Enel(スペイン/イタリア):SASのパートナーであるeverisのチームは、SAS ViyaとオープンソースのJupyterノートブックを使用して、エネルギー企業であるEnel社が過去の実績に基づいて外部コストを予測する予測モデルの開発を支援しました。チームは、SAS Viyaを使用してデータの読み込み、モデル化、可視化を行い、さまざまなモデルを比較して長期予測に最も適したモデルを決定しました。
●行政/公共セクター – Hackanadians(カナダ):米国の消防士の死亡原因の第2位は衝突事故であり、毎年数百人が緊急車両との衝突事故で亡くなっています。これらの事故の多くは、交差点で発生しています。このデータサイエンティストのチームは、音声検知、クラウド内ディープラーニング、交差点制御により、信号機が緊急車両を「聞く」ことができるAIベースのシステム「Traffic Lights for Life」を開発しました。このシステムが消防士を衝突事故から守り、消防士が私たちを守ってくれるのです。
●医療 – Red Hot Chili Steppers(カナダ):SASのパートナーであるPinnacle SolutionsとOntario Tech Universityから構成されるこのチームは、スマート・シューズのインソールに搭載されたIoTセンサーにSASのAIと機械学習を組み合わせてリスクモデルを作成しました。これにより、医療従事者は患者の動きを分析し、バランスを崩したり転倒したりするリスクスコアを作成することができます。
●健康/小児肥満 – Tupã Fit(ブラジル)とDigital Community Twin(スウェーデン)の共同受賞:子どもの肥満の増加は、世界中で大きな問題となっています。「Brasil 2030」プロジェクトを通じて、São Paulo State University、NK Health Information System、Paraíba State Universityの研究者は、SAS AIが提供するデジタル・テクノロジーを使用して、小児肥満に関するデータを解釈し、人々を結びつけて教育しています。このプロジェクトは、スウェーデンのUppsala Universityの研究者が、自治体や地域のデータを使用してスウェーデン社会のデジタル・ツイン(仮想空間における物理世界の再現)を作成したことにヒントを得ています。このツインに変更を加えることで、研究者は新しいプログラムが子どもの健康に与える影響を調査し、子どもの肥満の撲滅を目指すことができます。
●保険 – Eagles(中国):このチームは、健康保険の請求に関するビッグデータを探索、モニタリングするための機械学習モデルを作成しました。このモデルは、不正行為を含む医師の異常行動を早期に発見するための警告システムとして機能します。
●製造 – LivNSense(インド):製造業向けのスタートアップ企業のこのチームは、産業用IoTとAIを組み合わせたソリューションを開発し、蒸気やガスを用いる炉のパフォーマンスを、エネルギー使用量の改善と排出量削減の両面から最適化しました。そのiSense41テクノロジーは、これらの炉を、スマート・ファクトリーを駆動する認識機器に転換します。
●小売 – 3KT(インド):銀行、料金所、小売店、チケット売り場、病院の待合室など、列に並ぶことはイライラするものです。SASのパートナーである3K Technologiesのデータサイエンティスト・チームは、SAS Event Stream ProcessingとPythonを使用してビデオデータを解析しました。その上で、SAS Viyaを使用してデータを調査し、行列体験を最適化するためのモデルの構築とトレーニングを行いました。
●通信 – TelefónicaEspaña (スペイン):エンジニア・チームは、SAS Analyticsを使用してモデルの構築、トレーニング、採点と、予測の生成を行い、更新可能なダッシュボードを作成しました。これにより、チームはネットワークのパフォーマンスをモニタリングし、容量や輻輳の問題を事前に予測し、解決に必要なリソースを見積もることができます。このようにして、Telefónicaは顧客に最高のサービスを提供することができます。

グローバル・テクノロジー
●コンピューター・ビジョン – ITsAmsterdam(オランダ):
Amsterdam University Medical Center(aUMC)、Gelre Hospitals、ITsPeopleのメンバーを含むこのチームは、外科医が胆嚢摘出術(一般的ではあるが大手術)の際の患者の安全性を向上させるために、コンピューター・ビジョン・モデルを作成しました。
●データ可視化 – Red Hot Chili Steppers(カナダ):前述の説明をご参照ください。
●IoT(Internet of Things) – LivNSense(インド):前述の説明をご参照ください。
●自然言語処理 – Butterfly Data(カナダ):SASのパートナーであるButterfly Data Canadaのチームは、SAS Viyaの新機能である対話型AIを利用して、患者とその家族や友人に向けて、ライフスタイルに関するアドバイスを行うチャットボットを構築しました。カナダ全域の統計データ、栄養情報、地域医療サービスへのアクセス、信頼できるWebサイトへのリンクなどを提供しています。
各チームのユースケースは、Lean Canvasのビジネス・モデルに基づいて、全体的な問題とソリューション、紹介されているテクノロジー、独自の価値、市場の可能性、イノベーション・レベル、ビジネス・プランの実行可能性など、さまざまな基準で評価されました。

思いやり、好奇心、コラボレーションが織りなすイノベーション
SAS初のグローバル・ハッカソンには、世界30か国以上から、初心者から上級者まで幅広い層の参加者が集まりました。SASの顧客、パートナー、スタートアップ企業に加え、米ノースカロライナ州立大学、スウェーデンのウプサラ大学、シンガポールの南洋理工大学などの大学から数十名の学生も参加しました。各チームは、業界をリードするSASのアナリティクスを使用して、大胆な新しいインサイトを見出し、人生を変えるようなソリューションを生み出すことを目指しました。

SASのグローバル・ハッカソン・リードであるアイナー・ハルヴォーセン(Einar Halvorsen)は、次のように述べています。「今年のグローバル・ハッカソンは、大きな問題を解決するだけでなく、既存のスキルに磨きをかけたり、新しいスキルを身につけたりするための、究極のオンライン学習およびネットワーキング・エクスペリエンスを提供することでした。このハッカソンでは、参加者のバックグラウンドや地域を超えて、ゲーム感覚で切磋琢磨することで、すべての人に恩恵をもたらすコラボレーションとイノベーションを促進しました。」

SASのグローバル・ハッカソン・プログラム・マネージャーであるピーター・ルンドクヴィスト(Peter Lundqvist)は、次のように述べています。「教育へのコミットメントと投資を示すために、SASはハッカソン・チームにAI、クラウド環境、産業などのトピックに関するリソースやコーチングを提供しました。」
1か月にわたるハッカソンの期間中、各チームは無償で以下のサポートを受けることができました。
●SAS Viya on Azure
●Digital Learning Portalを介して提供される、約20種類のSASトレーニング・コースとオンライン学習研究施設を含むSASリソース
●Hacker's Hubコミュニティによる、さらなるサポート、ネットワーク、情報共有
●SASメンター
今年のイベント・スポンサーであるMicrosoft、Intel、CoreCompete(Accentureの一部)は、追加のサービスとテクノロジーを提供しました。


*2021年5月11日に米国SAS Institute Inc.より発表されたプレスリリースの抄訳です。
https://www.sas.com/en_us/news/press-releases/2021/may/sas-hackathon-winners.html
本原稿はSAS本社プレスリリースの原稿を抄訳したものです。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語を優先します。

SASについて
SASは、アナリティクスのリーディング・カンパニーです。SASは、革新的なソフトウェアとサービスを通じて、世界中の顧客に対し、データをインテリジェンスに変換するためのパワーとインスピレーションを届けています。SASは「The Power to Know®(知る力)」をお届けします。

*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。

この企業の関連リリース

この企業の情報

組織名
SAS Institute Japan株式会社
ホームページ
http://www.sas.com/jp
代表者
手島 主税
資本金
10,000 万円
上場
非上場
所在地
〒106-6111 東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー 11F
連絡先
03-6434-3000

検索

人気の記事

カテゴリ

アクセスランキング

  • 週間
  • 月間
  • 機能と特徴
  • Twitter
  • Facebook
  • デジタルPR研究所