ガザ停戦のため、ただちに行動を

世界の医療団は、紛争や自然災害、貧困、差別などで医療を受けられない人々に医療を届け、将来にわたって医療を受けられるよう活動する国際NGOです。
パレスチナでは1994年から医療支援を行っており、ガザにおける人道危機に対し、関係国のリーダーに下記を求めます。

私たちは、国際人道法を守り、市民の生命を守る唯一の手段であるガザ停戦を確かなものにするため、ただちに行動を起こすよう強く求めます。

イスラエルとパレスチナ自治区で活動する人道支援団体と人権団体は、国際社会に対し、緊急かつ永続的な停戦が不可欠である、と一致して切実に要請します。これこそが、人命を守り、不可欠な人道支援を途切れないよう確保し、国際人道法違反に歯止めをかける唯一の手段なのです。ガザは急速に広大な墓地へと変貌しており、国際社会は紛争当事者に民間人の安全を守るよう強制する法的責任があります。

ガザでは、人間の生存に必要な基本的ものが、今や存在していません。医療システムは崩壊し、過密状態の医療施設や病院では疲弊した医療従事者が床に横たわる患者を診察し、麻酔なしで手術を行っています。避難民を受け入れる一方で、これらの施設は直接攻撃の脅威にさらされています。人々は1日1食だけの食事と塩水で生きながらえています。180万人もの市民が避難を余儀なくされており、安全な行き場所もなく、砲撃から逃れ続けています。女性や子どもたちは、車の中や路上、狭い避難所で寝泊まりしています。感染症の脅威が迫っており、これにより空爆よりも多くの命が奪われるかもしれません。このような悲惨な状況において、子どもたち、妊娠・授乳中の女性、障害を持つ人たちが最も大きな負担を強いられています。現在の状況はまったく持続不可能です。

私たちは、イスラエル政府が10月9日に開始した全面的な封鎖と、それに続く人道支援物資の搬入制限の深刻な影響について警告してきました。しかし、子どもや女性、そして最も弱い立場にある人々の被害は、私たちが当初懸念していたよりもはるかに甚大です。国際社会の目前で繰り広げられているのは、身体的にも心理的にも深刻な影響を及ぼす、完全に人為的な大惨事です。

国際人道法が示す明確なガイドラインは、戦争にもルールがあると明言しているにもかかわらず、ガザはこうした原則が無視された顕著な例となっています。民間人、特に女性や子どもたちの悲劇的な犠牲は、国際人道法を守ることとガザでの軍事作戦を継続することの間にある紛れもない矛盾を浮き彫りにしています。16年にわたり厳しい封鎖にさらされてきたこの人口密集地の住宅街、難民キャンプ、病院、学校、礼拝所の死傷者や大規模な破壊は、単なる巻き添え被害として片付けることはできません。

220万人の市民が生き延びるためには、永続的な停戦が不可欠です。紛争によって、百万人規模の人々が北部から南部への避難を余儀なくされていますが、そこでも安全が確保できず、過密で不衛生な状況が蔓延しています。現在、ガザには安全な場所はどこにもないということを強調します。指定された「安全地帯」でさえ、依然として攻撃を受けやすく、180万人の避難民を受け入れることはできません。11月下旬の7日間の一時停戦は住民にいくらかの救いになりましたが、人道支援団体が膨大なニーズに適切に対応したり、イスラエルとハマス両当事者による戦争犯罪の可能性を徹底的に調査したりするには不十分でした。

私たちは爆撃の下では援助を提供できません。爆撃が続き、物資・食料配布が妨げられ、たったひとつの制限された検問所を通じてしか最低限の援助を提供できない一方で、イスラエルの全面的な封鎖によって水、食料、燃料、電気といった必要不可欠な物資の搬入が妨害されている限り、効果的な人道的対応は単なる幻想と化します。
私たちは、人道支援と物資の両方の搬入を促進するため、ケレム・シャロームとエレズを含むすべての検問所の開放を緊急に要求します。

毎日、何百人もの命が失われていますが、停戦が実現していれば、その一人一人が命を落とさずに済んだはずです。

本件に関するお問合わせ先
communications@mdm.or.jp

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組織名
世界の医療団
ホームページ
http://www.mdm.or.jp/
代表者
オスタン ガエル
上場
非上場
所在地
〒106-0044 東京都港区東麻布2-6-10麻布善波ビル2F
連絡先
03-3585-6436

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